当たり前なのですが、リノベーションという仕事柄
よく住まい手の方が退去された部屋に入ることが多いです。
例えば計画中のプランを持って解体前の現場で、
改修後の姿を何度もイメージするのは
とても大事にしている時間です。
ある程度の時間その場所にいるからでしょうか?
何にも無い部屋ではありますが、
かえってかつての住み手の方の痕跡を強く感じることがあります。
例えば、写真をかけていたのでしょうか?
壁紙に四角く日に焼けずに残された跡があったり、
ポツンと残されたほとんど空の香水の瓶であったり、
空の浴槽であったり。
もちろんフルリノベーションであれば、
全て解体してしまうので
リノベーションが進むとその家はまた
新しい顔になっていきます。
竣工の際には、
「そういえば解体前にはこうでしたね」と
お客様と思い出話に花が咲くことも。
大切な思い出の一つになっていくので、
それぞれの個性的なくらしの痕跡も、
なんだか大事なものに思えています。
(kobayashi)