「やっぱりお風呂に窓があるっていいねえ…。
ユニットバスの機能的な良さは十分分かっているけれど…」
そうおっしゃるお客様、結構いらっしゃるんです。
浴室の話の打ち合わせをしていると
設計者から「ザイライ、ザイライ」という言葉が盛んに発せられます。
「ザイライって何だ?」という話なのですが、
在来工法の略称で、躯体の上に直接防水の層を作って
水漏れが無いように浴室を設ける方法です。
そのため床がタイルだったり、比較的意匠が自由にできるのが大きなメリットなのですが、
手間がかかるので、コスト的にはかなり高めです。
あとは防水が例えば大きな地震等で万が一防水層が切れて下階に水漏れした場合は、
部分的な補修というよりももう一度防水層を作り直す作業が必要なため
万が一の際はなかなかコストがかかる…という懸念点もあります。
その防水の安定性、施工の簡便さを補ったのがユニットバスと言えます。
ユニットバスのイメージは洗濯機の下に設置してある洗濯パンを
イメージして頂ければ良いです。
洗濯パンと同じようにプラスチックの継ぎ目から水漏れの無い様
浴槽、洗い場と整形してあるので、水漏れは基本的には配管等の接合箇所以外では
起こりにくいというのがメリットです。
ただどうにも「つるつるピカピかして気が進まない」という
お客様の言葉も頂きがちなこのユニットバス。
そのユニットバスと在来工法の浴室の中間点として、
ハーフユニットバスという選択肢もあります。
ユニットバス的なプラスチックの部分は防水の機能に関わる下半分だけ
膝上くらいの高さのユニット部分より上部は在来工法と同じように自由に造作できるので、
ユニットバスの安定性と、在来工法の自由度と併せ持った方法です。
ただし、戸建て等で使われる機会が多いので、
サイズのラインナップが大きめで、
マンションで良く選ばれる手頃なサイズはメーカー、
モデルが限定されるという注意点があることもご注意ください。
さて折角リノベーションするのであれば、
やっぱりお風呂にも、いやお風呂にこそこだわりたいという方も居られるはず。
こだわりのくつろぎの時間をあなたならどうやってつくりますか?
(kobayashi)