ベルギーのお話です。ベルギーといえば、皆さんが思い浮かぶことはなんでしょうか?チョコやワッフル、フランダースの犬等ありますが、美術界ではルネ・マグリットというシュルレアリスム時代の作家が有名です。
マグリットの作品でぼくの好きなものに「光の帝国」というものがあります。
絵画の上半分を占める空の部分は青空なのですが、下半分の家は明かりが灯り、夜の風景となっているものです。
何が良いのかはわかりませんが、日常に潜む不思議さが表現されていて見ていて飽きません。
そんなマグリットを生み出したベルギーの建築写真家にFilip Dujardinがいます。
彼はベルギーのゲントという第三の都市に住みゲントの建築家が発表する建築写真の多くが彼によって撮影されています。
そんなフィリップさんですが、普通の建築写真以外に、下のような作品も発表しています。
何か不思議だと思いませんか?実は、こんな建物は実際にはありません。
加工をすることで架空の建物を作り上げており、本当にそこにありかのようにも思えます。
そのような架空の建物のシリーズの写真は彼のホームページでいくつか見ることができます。
これもマグリットの絵画の日常に潜む不思議と恐怖のようなものを感じました。
ベルギー人に建築作品もそのようなシュルレアリスムの流れを感じます。
特出したデザインをやるわけではなく、普通なものを使っているのに何か不思議な空間をつくりあげるのがうまいと思います。