先日、石神井公園団地へ伺う機会がありました。
石神井公園団地は、5階建ての中層住宅が
広い緑地を挟んでたち並ぶ、ゆとりある団地です。
一戸あたりの土地の持分はなんと平均して20坪を超えるのだそう。
公団分譲ならではの、利益度外視ともいえる余裕あるつくりです。
練馬区有数の環境の良い団地として、EcoDecoのお客様にも人気があります。
こちらの団地ではここ数年、建て替えについての議論が行われています。
住人の高齢化・エレベーターがないこと・建物の老朽化など様々な理由から
建て替えを希望する建て替え推進派。いくら気に入った住環境であっても
高齢になり、足を悪くした途端に住むことが
出来なくなってしまう住宅を放っておいてはいけない、というもの。
しかし、余剰の容積率を利用する建て替え計画では
住戸数が今の倍近くになってしまい、今ほどのゆとりは得られなくなってしまいます。
緑豊かな環境を気に入り、ここに暮らし続けてきた方々は
環境が変わってしまう建て替え計画には慎重です。
↑約50年前。構想段階の石神井公園団地。
緑地をうまく利用して採光や、緑豊かな眺望が得られるような工夫が見て取れます。
さて。現在の建物外観に目を移すと、丁寧に維持修繕されている様子が伝わり
これからも長く住むことができそう、という印象です。
今も物件を取得し、リノベーションをして暮らす準備をなさっている方が
数組いらっしゃると聞きました。
この団地は、多くの方にとってはまだまだ現役、なのですね。
敷地がこれほど広くなければ、余剰の容積率を使った建て替え計画を練ることは出来ません。
また、もし建物にエレベーターがついていれば、高齢の方も難なく暮らすことができ
建て替え計画が築40年ほどで浮上することはなかったのかもしれません。
いくつかの条件が重なり、建て替え議論が行われることになった石神井公園団地。
「団地マニア」を提唱するEcoDecoにとっても目が離せません。
旧建物の解体が完了し、間もなく着工する桜上水団地の建て替え計画を見ると
味気なく、切なく感じてしまうのです。
もしいつか石神井公園団地が建て替えられる時は、
中層団地の良さを残すような計画であって欲しいなと願うのでした。
▼桜上水団地
(ayaka)
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