こんにちは!amaiです。
先日、雑誌取材で2011年に竣工した都立大学のK様邸にお邪魔してきました!
K様は取材前におっしゃいました。「本当に、なんにも変わってないの。あまいちゃんが見ても、つまらないかもしれないわよ。」。いえいえ、つまらない訳がない!早く見たい!当時の私はリノベーションコーディネーターとしてK様の担当者でしたので、いつもの取材以上に当時のことを頭の中で振り返りながらK様と一緒にあーだこーだとお話して参りました。
内見初日に出会った物件の眺望に惚れ込んで
K様との出会いは、2011年の震災直後の4月。
多くの方が耐震のこと、液状化のことなどを気にされて、不動産を買い控えていた頃だったと思います。K様はとてもクレバーな方で、初めてお会いした時には既に、耐震のことも地盤のことも色々と勉強なさっていました。出会った物件は、築40年を超える旧耐震のマンションで、しかもご希望の都心エリアとは違う『住み慣れた都立大』。それでも即決で購入を決断されたのは、今後も遮られる心配がない、素晴らしい眺望があったからです。もちろん、マンションの管理状態の素晴らしさなど、決断に対する肉付け部分はありましたが、一番の理由は間違いなくこの眺望でした。
▶︎この画像は、以前に別の取材でお伺いした時のもの。周囲に視界を遮るものがなく、すこーん!と抜けています。
年月をかけて味わいは深まる
眺望に惚れ込んで購入したこの家を約半年かけて設計施工をし、出来あがったのがこのお家です。キッチンはシナ合板を使ったオリジナルのもの。明るい色をしていました。若い色味です。
そして、今はこのような色合いになっています。お料理教室をなさっているので、普通のご家庭以上にタフな使い方をしていらっしゃいますが、汚れることなく、落ち着いた色味になってくれました。ピカピカの時もよかったですが、味わいがあって、大切にされてきたことがわかりますよね。こういう経年変化を楽しむ事ができるのは、木材のいいところ。
色味が深まったなと感じるとともに、本当に変わっていないことに驚きました。家具も、お部屋のきれいさも。我が家は2年しか経っていませんが、けっこう変わりましたよ…。完全に使い方とケアの問題です。K様は、日々の暮らし方が本当に丁寧で、怠りがちな換気扇のお掃除も、フローリングのワックスがけも、定期的になさっています。おそらく、それがK様にとっての日常。
ちなみに、K様は、着付けの先生でもあり、日々お着物で生活をなさっています。設計当時は、お洋服でいらっしゃっていたのですが、いつしか「これが普段着だから」と、本当にスピーディーに家事をされているご様子を拝見し、あ〜、こうやって非日常のものを日常にできる方なのだな〜と感じました。
お着物は無理そうなので、「そろそろやばいかな?」と思っていたころに行っていた換気扇の掃除を、日常のルーチンの中に組み込むことにしました。気持ちがいい…!ひとつ、学んだ…。
K様の暮らしをインタビューした記事はこちらです。