O様邸は先日オープンルームを行い、現在リノベーションを考えている方々に見て貰いました。
現在リノベーションを考えているお客様から様々な感想があったのですが、今日は設計する側から見た感想を。
こちらがO様邸です。
この部屋の特徴は大きく2つ。ルーバーと栗材です。
まずルーバーについて。
この部屋は、3つの空間をルーバーで仕切っています。
写真左手が玄関やキッチン・浴室・トイレ、写真中央がダイニングと洗面、写真右側がリビング。
といってもルーバーで仕切っているので、部屋という感覚は無く、全てが緩やかにつながっているように感じられます。
このルーバーは2×4材を使っているので、ごついな~という印象を持った方もいるようでしたが、設計者いわく「ルーバーという感覚よりも壁に無数の穴を空けたというイメージ」らしいです。これはO様の希望である開放感を空間に反映させています。壁に無数の穴を空けて開放感を与えています。
ちなみに、このルーバーは、仕切る位置でピッチを変えています。
モアレのような不思議な感覚になります。
次に栗材。
ルーバーで仕切っている位置でフローリングの色を変えているのですが、これは栗のフローリング材をつかっています。これもO様の要望で、名前に栗が入っているから。
名前に栗が入っているから栗を使って欲しいという考え、僕は大好きです!!
玄関側が一番濃くて、ダイニングで薄くなり、窓側でさらに薄くなります。
実はこのお部屋、窓からの眺望が凄く良くて、目の前に緑しか見えないのです。
その緑に向かって空間の演出をしているわけです。
収納の建具も栗材を使っていたり、まさに栗づくし。
この2つの特徴を最大限に生かすため、他の要素は極力シンプルにしています。
きっちんもシンプル。
個人的に特に気になったのは、天井に照明が無いこと。
普通、照明は天井にあるものですが、この住宅は天井に照明がないのです。
これによって、既存の躯体がむき出しのまま、配管も見えず、そして広く見えます。
実は細かいところにも配慮が行き届いていて、玄関を入ったら人感センサーに反応して勝手に玄関の照明がついたり、収納を開いたらこれもまた人感センサーで勝手に収納内の照明がついたり。
とても気持ちがよいです。
コンセプトが明快で、面白い住み方が出来ると思います。
みなさんはこれを見てどう思われましたか?
(okada)