H様邸@鷺沼の詳細レポートをお送り致します。本日は、先週予告させて頂いた様に「緩やかな繋がり」について。
こちらが玄関。タイル張りの壁が立っています。
広々ワンルームを求める方が多いのですが、個人的に、入ってすぐに部屋の奥まで見通せる空間というのが苦手です。
なんか一望されてしまって恥ずかしいので。
そこで、この壁の登場です。
実はこの壁、天井まで立っていません。
丁度目線の高さまで立ち上がっています。衝立壁です。
そしてこちら。
右側が玄関で左側が廊下です。
この廊下に至るまで段差を付ける事で、玄関から中を見通す事は出来ないけれど、
廊下からは玄関の人が見えるといった仕掛けです。
こちらが廊下から玄関を見た写真。
この段差、部屋に動きを与えるだけでなく、
機能的にも役立っています。
写真に見えるテーブル。
廊下側からはダイニングテーブルとして、キッチン側からは作業台として使えます。
段差を設けるというのは、近年の「バリアフリー」という考え方からは逆行していますが。。。
さて、H様邸@鷺沼における「緩やかな繋げかた」は如何でしたでしょうか?
設計という職能は、実質的に何かを作っている訳ではありません。
作るのは施工会社なり職人さんです。
では設計という職能は何なのでしょうか?
今の僕が思うに、その部屋が持つ特性とクライアントの要望を叶えながら、その人にあったライフスタイルの一端提案するということに尽きるのではないかなと、このプロジェクトを通じて改めて思いました。
H様は弊社のお客様の中でも特殊で、「部屋を見てから家具を決める」という考えの方でした。
こういう考えもあるんだなと。
これからどのように住んで頂けるのか、ワクワクです。