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EcoDecoで設計兼リノベーションコーディネーターを務めるokanoです。リノベーション向きの物件探しから設計までをトータルで担当しています。 みなさんが物件探しをするとき、必ず目にするマンション販売図面。EcoDecoのようにリノベーションを前提とした物件探しの専門仲介会社は、その販売図面から「リノベーションでできること」「できないこと」を読み解きながらご紹介しているんです。同じように、これからリノベーションをされる方にも読み解く力を身につけていただけたら!と思い、これから19回に渡って物件を読むコツを伝授していきます。今回は4回目です。
リノベーションにおける物件内見時のコツ、その4回目は「キッチン」です。
キッチンはアイランドにしたい!とか、対面型にしたい!とか、リビングの横にレイアウトしたい!とか、ご要望の多いアイテムですね。でも、キッチンは設備との絡みが多くて、いろいろ考えなくてはならないアイテムなのです。今までと同様、まずはM様邸@西葛西「素材を活かすリノベーション贅沢なプランで快適なバスタイムを」を例にとって説明したいと思います。
素材を活かすリノベーション贅沢なプランで快適なバスタイムを|EcoDecoリノベーション事例
DIYが得意な奥様とお風呂にこだわりたいご主人。そんなM様ご夫婦がリノベーションに求めたものは、時の流れを感じることができる躯体をそのまま活かし、時間をかけて作り上げる住空間。それはM様にとって自然体になれる暮らし方でした。
それをリノベーションによって位置を変更し、リビング対面型のキッチンにしたのです。
足場板のカウンターテーブルも設けて開放的なキッチンです!
実は、キッチンは給排水の設備と排気(レンジフード)の設備の両方をしっかり検討しないと計画倒れになってしまう強者です!
まずは排水に関して排水のことは、シリーズのVol.2でお風呂の排水について書きましたが、キッチンの排水は「雑排水」扱いとなるので、お風呂の排水と入れ替えてPSに接続してもOKです。しかし、トイレの排水は「汚水」なので、トイレ用のPSにキッチン排水を接続することはできません。そのため、M様邸のキッチン排水は横にあるPS(トイレ用のPS)ではなく、もともとお風呂の排水に使用していたPS(ADとUDの間にあるPS)に接続しています。
排水で注意しなくてはならないのは「PSから離れると床を高くしなくてはならい」ということ。 水が流れるように排水勾配を確保しなくてはならないので、PSから離れると当然パイプの高さも必要になります。
ですので、販売図面や現地内見してキッチンとPSの位置関係を確認したら、離せば離すほど床を上げなくてはならない。つまり、天井が低くなる!!ということを気にして下さいね。(でも、壁の中に排管を通すなどの逃げ方があるので割と自由です!)
次に、排気に関して(☆これが重要!) キッチンにはレンジフードがありますが、この吸い込んだ空気は外気に放出されます。そして、この外気に放出するための穴は新たに設ける事ができないので、キッチンの場所を移動させて穴から遠くなるとダクトがずーっと天井を這うことになるのです。(天井を躯体表しにするとこれが露出で丸見えになります!)
こんな感じです。 これが排気口につながっていくのです。室内のデザインに影響してきますね〜。
外壁にこんな穴を見つけたら、それは排気の穴です!(ここまでつながってます)
または、販売図面などに↓「AD」を見つけたら、これは「エアーダクト」の略称です。 #ここにダクトがつながることもあります。M様邸はこのパターンでした!
換気扇やレンジフードの排気はこのような穴につながりますので、レンジフードから排気口までダクト管が通ることは覚えておいて下さい。そして、この排気口の位置を内見時にチェックすることが大切なのですが、これがなぜ「物件を読むコツ」なのかは、次回でご説明したいと思います。
今回も、ちょっとしたコツを知ることで、販売図面からリノベーションの可能性を読み解く力を身につけていただけましたか?
次回は、今回に引き続きキッチンの排水と排気についてレクチャーします。
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