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EcoDecoで設計兼リノベーションコーディネーターを務めるokanoです。リノベーション向きの物件探しから設計までをトータルで担当しています。 みなさんが物件探しをするとき、必ず目にするマンション販売図面。EcoDecoのようにリノベーションを前提とした物件探しの専門仲介会社は、その販売図面から「リノベーションでできること」「できないこと」を読み解きながらご紹介しているんです。同じように、これからリノベーションをされる方にも読み解く力を身につけていただけたら!と思い、19回に渡って物件を読むコツを伝授していきます。今回は5回目です。
前回のブログでキッチンを計画する時には「排水」と「排気」を考えなくてはならないと書きましたが、この「排気」つまり「キッチンダクト」に関して引き続きレクチャーしたいと思います。
ここで事例を1つご紹介。2月に引渡を終えたK様邸@光が丘の物件も建物が建った当初から天井裏をずーっとキッチンダクトが通っていました。このようなことは良くあるケースで、解体時には天井が無くなったのでこれが露わに!
【解体時の写真】
販売図面には、記載されていません。
【ビフォーの平面図】
平面の矢印のところにはちゃんと出口がありました!内見時はこれもチェック!理由は後ほど
ダクトの経路ががわかる図面です。これは、竣工図。
販売図面には載っていなくても、竣工図にはしっかり載ってます!
排気の場合、排水とは違って排水勾配などは考えなくていいので排気口まで離れた位置にキッチンをレイアウトしても距離的には何の問題もありません。
ちなみに、このK様邸@光が丘の場合、新たに設けたキッチンはPSから少し離してレイアウトしたのでその排水勾配を壁内排管とすることで解決させています。(やり方次第では床上げしなくてもOKなのです!)
こんなキッチンが設置されましたー!!
さてさて、排気に戻りますが、このレンジフードの排気、制限が全くない訳ではないのです!
キッチンをレイアウトする際に気をつけなくてはならないコト、それはレンジフードと排気を出す穴までの「経路」なのです。つまり、内見時に注意したいチェックポイントは何かと言いますと、それは「梁の有無」なのです。
いつものM様邸@西葛西を例にしますが、レンジフードから出口までのダクト経路の間に梁があると、ダクトは梁の下をくぐらなくてはなりません。
そうすると、、、
①ダクトがすごく下がってきて邪魔になる。(頭をぶつける)
②油の問題が生じる(油が溜まる)
といった問題が出てくることになります。
M様邸の場合、梁は↑このようになっていました。(水色の部分) ですので、理想的にはもともとキッチンがあったエリア(黄色のエリア)に配置するのが望ましいといえます。
できなくはないですが、いろいろと問題をクリアしなくてはならないので一般の方の内見時のチェックポイントとしては、「梁の位置、キッチンの位置、そして排気の出口をチェック」して「梁に囲まれた範囲内であればレイアウト変更可能だろう」と判断するようにして下さい!
M様邸の場合は、収納の内部を経路としてできる限り邪魔にならないように考慮しつつ、梁下ギリギリの位置にレンジフードを持ってきたという、ハラハラドキドキの処理を行ったのです。
梁は超えないギリギリの位置にレンジフード!
考えたのは↑こんなコトでした
ただし、廊下にはダクトがいっぱい出てしまいます、、、仕方ない。
気持ち良いキッチンプランにすべく、排水や排気といった設備の計画を裏では緻密に行っているのです。躯体と設備の関係性が分かってくると「内見時の見方」がガラッと変わると思います。その上でリノベーションするとどうなるのか?
是非とも内見時は汚い現況に惑わされず、理想の住居になるスペックを持っているかどうかをチェックしてみて下さい。「リノベ脳」を鍛えていきましょう♪
次回は、1つの事例を題材にして、これまで登場したポイントのおさらいをしながらさらに知識を深めて行きます。
▷vol.6:K様邸@中目黒の場合どうだったか?(その1)
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