二人暮らし/61〜70㎡
週に4、5日はお友達が集まるというS様邸の住まいづくりのイメージは、夜から開店するお店!人を喜ばせることが大好きなS様ご夫婦らしい、サービス精神に溢れたお住まいになりました。
—— S様は「そろそろ住宅取得を」と考えたのをきっかけに、ご入籍なさったそうですね。
S様:そうなんです。順序が逆に思えるでしょう。でも、「食」に関わる仕事をする僕と、「衣」に関わる仕事をする妻。二人にとって、仕事であり、趣味でもあるそれらを楽しむために一番大切にしたいのが「住」でした。賃貸の更新もまもなくという時期で、それはもう自然に、「入籍をして家を買おう」という話になったんです。
—— そのように説明頂くと、なるほど、と納得してしまうから不思議です。それまでの同棲を経て、常識にとらわれず、自分たちらしい暮らし方を確立していたお二人。お二人にとって住宅取得の機は熟していて、それがご結婚と重なっただけ、ということですね。
S様:おそらく5年前くらいから「いつかリノベーションしたいなぁ」と考えていましたが、実際に住宅取得を考えるようになり、俄然雑誌などでリノベーションの事例を沢山見るようになりました。そこで、K様邸@中野の記事を発見し、強く惹かれました。実は、それがエコデコさんを知るようになったきっかけです。
—— K様邸は私も大好きなお家です!黒を基調とした。大人な空間でリノベーションでは珍しいテイストかもしれませんね。好みがハッキリ分かれるテイストですが、以前にもお手本にされた方がいらっしゃいますよ。
S様:K様邸、本当に格好良いですよね!あのお宅をきっかけに知ることになったエコデコさんですが、実はその後も気に入る事例が全部、エコデコの事例だったんですよ。「これはもう、エコデコさんにお願いするしかない」って夫婦の意見が一致し、お問い合わせさせて頂きました。
—— 改めてその経緯をお伺いして、とても嬉しいです。お問い合わせ、ありがとうございました!
—— S様には、物件探しを終え、間もなくご契約をという時期にEcoDecoにお越し頂きましたね。
S様:短期間でしたが良い物件に多く出会うことができ、中でもルーフバルコニーや眺望、立地が最も魅力的だったこの物件を購入しようと決め、それからEcoDecoさんのオフィスへ伺ったんです。
—— 実はリノベーション前提での物件探しをご自身だけで完了される方は、大変珍しいです。ご不安はなかったのですか?
S様:住み慣れた街で、場所ごとの雰囲気の違いなどは熟知していました。それに、今までリノベーション雑誌も穴が空くほど読んでいたので、「リノベーションでできること/できないこと」などなんとなく判断出来たんです。そんな中、「直感でここだ!」って思える物件が現れて。これは購入するしかないだろうと、夫婦で同じ意見を持ちました。だから不安はなく、「物件が決まったからEcoDecoさんへ相談しよう」ということで前向きに段階を踏んでいった感じでした。
—— 迷わず突き進むお二人の性格がプロジェクトにもよく現れていますよね!EcoDecoオフィスへお越し頂いた際に物件の図面を拝見したのですが、お二人がご決断されただけあって、とても優れた条件の物件でした。「リノベーションできっと良くなるだろうな」というのが第一印象でした。
S様:物件は決まったんですけど、住宅ローンについては分からないことも多くて。EcoDecoさんに住宅ローンのサポートをしてもらったおかげで、リノベーション費用を含めた住宅ローンを利用することができました。
—— 一般的な不動産屋さんはリノベーションに不慣れなことが多いんです。資金計画はリノベーションプロジェクトでも肝心なところです。お役に立てて良かったです。
▷バスルームは、シックにグレーを基調としている。ハイサイドライトが効果的
▷洗面所。オリジナルの造作
—— 無事に物件の売買契約を結んで頂き、いよいよ設計のお打ち合わせがスタートしましたね。初回のお打ち合わせでは、お二人のご希望が書かれたメモをお持ち頂きました。
S様:想いを伝えようと色々なことをメモに書いたんです。リノベーションでやりたいことから、好きな場所や音楽まで!設計の打ち合わせって経験のないことだし、希望を伝えきれるか心配だったんですよ。でも、そのメモのおかげで、初回の打ち合わせでは僕らの想いを共有してもらうことができました。打ち合わせを重ねながら色んなことを話して、共通の感覚を探り、それが設計案に繋がっていく。きっと良い家ができるのだろうと信頼に繋がったんです。
—— そのお話、なんだか分かる気がします。リノベーションは、半年と長いプロジェクト。それをずっと一緒に過ごすから、想いや考えを共有できたことで信頼に変わったんですね。S様は大まかな間取りは早くに決まって、すぐにディティールのお打ち合わせへと進まれましたね。
S様:迷ってる時間がもったいなくて(笑)失敗したらその時に考えればいいかなって。決めたら進みたいタイプなんですよ。それに、ディティールについては二人のこだわりポイントが違っていたから、お互いに理解し合えたんです。例えば、ガスコンロとか設備関係は僕で、キッチンのカウンター周りやワークスペースは妻、といった感じです。もちろん、浴室には明かり取りの窓が欲しいといった共通の希望もありましたよ。毎回打ち合わせでは話が盛り上がって、僕らの希望も伝えやすかった。設計期間はとても楽しかったです!
—— S様邸のシンボルは、ピーコックブルーの壁ですね!思い切った色使いですが、どのようにこの色に行き着かれたのですか?
S様:新居を機に新しいことに挑戦してみたいと思っていました。僕が好きな色は赤なのですが、鮮やかなブルーを提案頂きました。想像もしていなかった色でしたが、名前に惹かれたんです(笑)ピーコックブルーという響きが格好良いでしょう!
—— えー!そういう経緯だったのですか。驚きましたが、その選択の結果、壁がどの家でも見たことのない強い個性かつ、魅力になっていますよね。
S様:そうそう。この色がこの家のテーマカラーになりました。「色を飛ばす」って言葉の意味、分かりますか?
—— うーん、どういう意味でしょうか??
S様: 設計中に出てきた表現なんです。ヨーロッパのインテリア雑誌なんかを見ていると、赤い壁があるお部屋で、ケトルが同じ赤になっていたりする。それを、「色を飛ばす」って表現するらしいんです。
—— なるほど。そういうことでしたか!ソファのフレームや窓際のクッションにも、思い切って色を飛ばしていらっしゃいますね。この操作によって、空間の質がぐんと上がっているように感じます。難しい色使いを高い次元に持って行っているのには、さすがと唸らされました。
S様:人々に楽しんでもらうための裏方的仕事に就いている僕らには、お客さんを喜ばせたいという気持ちがあって。だから、ゲストを呼ぶことを中心に据えた家づくりをしました。一人で過ごす日中ではなく、ゲストを迎える夜がこの家の本領を発揮をする時間です。
—— プライベートなリラックスタイムを大切にできるように設計を行われるお客様が多いのですが、S様邸はあくまで、みんなでわいわい過ごす時間が最優先なのですね。
S様:はい。1人でゆっくりしているよりも、ゲスト皆が楽しんでいるのを感じられるのが、一番リラックスできる至福の時なんですね。だから、家主がキッチンに立っていて、椅子やソファに掛けたゲストがわいわい楽しんでいるというのが、いつものこの家のスタイルです。
—— 誰にも似ていない、お二人らしい暮らし方ですね!この家には、ゲストを迎えお酒を楽しむバーカウンターに、料理を振る舞うための大きなキッチン。ビアサーバーもワインセラーも完備されています。ダイニングテーブルに目を移すと、片側のクッションベンチからルーフバルコニーのデッキに出られるようになっている。もちろんウッドデッキには、ダイニングセットが。その上、終電を逃したゲストが寝られるように、ソファやクッションベンチは人がごろんと寝られる大きさになっている。もう、ゲストにとっては天国かと!
—— 引っ越す前から、S様はお仕事が終わったらお友達を呼んで夜を賑やかに過ごしてこられたのですよね。
S様:確かにそうです。だから、良い意味でライフスタイルは変化していないかな。
—— お二人らしい生活を、続けることができているのですね。しかし、空間は一気に上質になったのではないですか?
S様:もちろんです!!もう、比べ物にならない。だから、友人もこの新居をとても気に入ってくれています。皆、将来はリノベーションしたいって話してくれるんですよ。このリノベーションによって僕らの生活がどう変化したかというと、「おもてなし好きが加速した」と説明するのが正しいような気がします。結局、リノベーションには1,200万円をかけたから、物件価格と合算すると、築浅の駅前タワーマンションも手に入ることに。でも、僕らにはそっちに住むなんて選択、考えられません。リノベーションをして本当に良かったです。
—— 力強く仰って頂き、嬉しいです。本日のお話を伺い、S様のライフスタイルに応えられるのは、リノベーションしかなかったのだと確信しました。本日は、最初から最後までビールにワインに、手料理まで振る舞って頂き、私達がもてなされてしまいました。全てが美味しくて夢の様な取材でした!本当にありがとうございました。
▷「この後大丈夫ですか?」という質問のあと、スマートにお酒やおつまみを数品振る舞っていただいた
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