ファミリー/81㎡以上
リノベーション相談会に参加するまでは、お金のことなど漠然とした不安もありましたが、コーディネーターの方が、その場で電卓を叩きながら、私たちに合ったローンや予算のことをわかりやすく教えてくださったので、一気に不安が解消されましたね。すぐに気になる物件が見つかり、「内見したいです」と電話をして、翌週に訪れたのがこの部屋でした。
ー さっそくですが、リビングから続くバルコニーへの開放感がすごいです!リビングの開放感にはどんな工夫があるのでしょうか。
奥様:もともと敷いてあるバルコニーの床材と板幅や雰囲気を合わせることで、リビングと自然とつながっているように見せています。打ち合わせの段階では、工事現場で使う足場板のような、少し無骨でざっくりとした雰囲気にも憧れていましたが、子供たちが歩くには安全性も気になりますし、無垢材を選びました。
ご主人:床材を探す中で「ソープフィニッシュ」という仕上げに出会ったんです。オイル仕上げですとトーンが少し暗くなるのですが、これなら色が変わらないのでバルコニーの床材と色味を合わせられるなと。ただ、EcoDecoさんでは前例のない仕上げだったので、持ち帰ったサンプルの無垢材に塗ってみて「水をはじくか?」「しょうゆは染みにならないか?」といったことも設計士さんと一緒に実験して、採用しました。暮らしてみると洗面所近くなどのフローリングには水滴のシミなどはつくのですが、それも私たちの感覚では問題ありません。
奥様:このソープフィニッシュの床は、リビングから玄関までつながっているんですが、すべて私一人で塗ったんです(笑)。当初は費用を抑えるためにも、入居前に夫婦で塗る予定でしたが、当日に子供が熱を出してしまい…。とはいえ作業ができるのはその日しかなかったので、主人は自宅で子供の看病をして、私は朝から1人で3回塗って、その後やすりがけもしました。まだ照明を取り付けていなかったので「日没までに終わらせなきゃ!」と必死でしたね(笑)。
ー それは大変でしたね!でもその努力の甲斐もあって本当に気持ちのよい空間です。
奥様:素足で歩きたくなりますよね。子供たちも床でそのままお昼寝することもあって、気に入ってくれています。大変ではありましたが、今でも気になる部分にササッとやすりをかけたりと自分で補修できるので、やってよかったなと思います。
ー 他にもご自身で手掛けられた部分はありますか。
奥様:玄関の靴棚は初めてのDIYで作りました。最初は「自分たちで作れるかな?」と少し不安でしたが、床以外にもトイレや引き出しの扉を塗装したり、棚板を取り付けたり、自分たちでできることはなるべくやるようにしました。もちろんコストカットにもなりますが、それ以上に愛着もわきますし、住み始めてからも「ここが気になるな」と思った時に気軽に付け加えられるようになりました。感覚として、家をカスタムしていくことのハードルが下がりました。
ー 照明スイッチやコンセントカバーなど、細部にまでお二人のこだわりが感じられますね。
奥様:水栓やコンロ、照明スイッチ、コンセントカバーなど、ほとんどのパーツをネットや雑誌を見ながら自分たちで選びました。表を作って「リビングには◯◯が何個」「水回りには防水仕様の◯◯が何個」と、必要なモノに漏れがないよう自作の表で管理していましたね。長年温めていたアイデアや理想が形になっていくので、大変ながらもひとつひとつが楽しかったです。
ー 玄関からすぐのウォークスルークローゼットは配置が面白いですよね。使い勝手はいかがですか。
ご主人:以前住んでいたマンションは、クローゼットが寝室にあったので、仕事で帰宅が深夜になると、家族を起こさないよう、そーっとドアを開け閉めして着替えをしていました。それでも子供が目を覚ましてしまうこともあって、お互いに心地いい環境ではありませんでした。
奥様:以前の家で「こうだったらいいのにな」と、日々感じていた不満やストレスを解消したくて、動線はすごく考えた部分です。ただ、初回の打ち合わせではそこまで動線について話していなかったので、ファーストプランは理想の間取りではなかったんです。そこで、次の打ち合わせまでに、玄関⇔クローゼット⇔脱衣所で理想の行き来ができる間取り図を、自分で描いて、設計士さんやコーディネーターさんと私たちのイメージを共有しました。その自作の案を元に、細かな寸法を出していただき、プラスαのアイデアや提案をしていただいたので、その後はスムーズでした。
ー 自作の間取り図!奥様の並々ならぬ情熱が伝わってきますね。
奥様:本当に好きなんですよね(笑)
ご主人:おかげで今の間取りはとても気に入っています。玄関で靴を脱いで→クローゼットで着替えをして→洗面所で手を洗って→お風呂に入って→リビングで夜食、と流れるようにスムーズに動けますね。寝室の子供たちも起こさずに済み、帰宅後の時間をお互いにストレスなく過ごせています。
奥様:玄関からお風呂へ続く動線はどうしても実現したかったので、浴室・トイレ・洗面の水回りは、もともとあった場所から思い切ってすべて動かしました。予算はかかりましたが、せっかくのフルリノベーションなんだから、大胆にやろう!と。それは主人も強く思っていた部分です。
ご主人:実は、EcoDecoさんと出会う前に参加したリノベーション物件の見学会で、中途半端な仕上がりにショックを受けたことがあったんです。それをきっかけに、コストカットも大事だけど、カットしすぎるとリノベーションの良さが活かせないんだと気付きました。だから、水回りも既存の配置にとらわれすぎず、思い切った移動をしましたし、「床は無垢材にしたい」「壁は壁紙じゃなく白で塗りたい」など、家全体の印象を左右する大きな部分は妥協しませんでした。
奥様:私にとっては、ここは洗濯の動きを考えた動線になっているんですよ。洗濯物を取り込んだら→作業台でささっと畳んで→それぞれのクローゼットにしまう、と動きをコンパクトにまとめています。
ー リアルな生活動線に落とし込んだ間取りだから、オシャレなだけではなく、いい意味での生活感もきちんとあるんですね。
ご主人:生活感は消したくなかったので、妻が家事をしやすいことだったり、暮らしやすさを第一に考えましたね。
奥様:インテリアは大好きなんですが、観賞用のアイテムはあんまり好きじゃないので、見た目も好みで、実用性のあるモノを吟味して選んでいます。引越しをして新たに購入した家具もほとんどないんです。子供用の椅子くらいかな。
ー ベッドルームはリビング以上にシンプルな印象を受けます。
奥様:将来、子供部屋にすることを想定して、あまり作り込みませんでした。両開きの扉にすることで、今は広々と使えて、いずれ仕切っても使いやすくしてあります。扉の前に子供用のクローゼットを設けたのも、子供部屋からのアクセスを考えてのことです。裏側にある夫婦のクローゼットと共に、IKEAのPAXワードローブという、サイズやカラーを好みにカスタマイズできるシリーズにしました。もともとあった収納はすべて取り払って、キッチン以外の収納スペースは基本的にここに集約しています。
ご主人:IKEAのPAXワードローブは私もお気に入りです。キッチンやリビングは白を基調とした妻の好みをベースにしていますが、ウォークスルークローゼットや土間のあたりは、壁をモルタルにしたり、むき出しのコンクリートで質感を出したりと、私好みのテイストになっています。
▷大きな扉を開けると、廊下を挟んだ位置に子ども用のクローゼット。個室毎に収納を設けるのではなく、集約させることで、家事効率を上げつつ、部屋の可変性を向上させている。
奥様:これから子供の成長に応じて、生活スタイルが変わっていくと思うんです。そこに臨機応変に対応できるように、余白を残しておくことは、動線づくりと同じくらい大切にしましたね。
ー ベッドルームの壁は上部がガラスなんですね。
奥様:子供部屋として二つに分けた時に、向かって左側は外廊下に面した窓がありますが、右側は窓がなくなってしまうので、自然光を採り込めるようにと考えました。そうした子供の成長段階に応じての間取りのシミュレーションも図に起こして、理想の形をみんなで共有しました。今はリビングの脇に作った、壁付けの長机が子供たちの遊び場です。小学校低学年のうちはここで勉強できるといいかなと思っています。この長机、私が昔から憧れていたものなんです!インテリア関係の洋書を集めるのが趣味で、それを見ながら「将来はこんな家に住みたいな」とよく夢見ていました。そんな夢の一つがお気に入りのインテリア本に載っていたこの長机です。イメージそのままに作っていただいたので、子供だけでなく私自身もとても気に入っているコーナーです。
ー ご自宅ではリビングダイニングで過ごす時間が多いでしょうか。
奥様:そうですね。私がキッチンにいて、子供たちはリビングでターザンごっこをしたり、長机におもちゃを並べて遊んだり、ソファや床に座ってTVを見たりしていることがほとんどです。
ー ターザンごっこ!この高さと広さがあるからこそ叶う遊びですね。
ご主人:施工会社の方が天井の穴を見て「ハンモックや子供用のターザンごっこのロープも下げられますよ」とおっしゃったのを息子が聞いていて、「絶対に付けたい!」と。
奥様:このロープは2代目なんです。1つ目の時は直接ロープを通していたために擦り切れそうになったので、2代目は間に金具を通して耐久性がアップしました(笑)。
ー キッチンはどういった部分にこだわったのでしょうか。
奥様:ここもリビングダイニングとの動線を大事にしました。以前住んでいた家は対面式のカウンターキッチンで、食事中に「あれ取って」と言われるたびにキッチンへ回り込むのが不便でした。それを解決するために壁付けにして、物を取りやすくすることを第一に。キッチンが丸見えになるのでちょっと恥ずかしいのですが、それよりも暮らしやすさを重視しました。
ー 作業スペースにゆとりがあるのもいいですね。
奥様:下の棚に食器もすべて収納できるので食器棚を置かずに済み、すっきりさせられたのも気に入っています。キッチンのモノはすべてキッチンにしまえるのは便利ですね。
ー タイルも素敵ですし水栓部分もユニークですね。
奥様:水栓はグローエのものです。竣工までに大きなトラブルもありませんでしたし、住んでからも「思っていたのと違う」なんてことも全然ないのですが、この水栓などパーツを取り付ける日と納品日のタイミングが合わず、日程の調整にヒヤヒヤしたことは何度かありました。結果的にはすべてうまくいったのですが、IKEAのキッチンは、IKEAの配送サービスでは間に合わず、自分で車を運転してここに運びました。IKEAに関しては、工事の状況やお店の在庫状況を鑑みながら、納品を調整しなければいけないので、ちょっと大変な部分もありますよね。
ー では、少し物件の購入などについてもお話を聞かせてください。このお宅の開口部の開放感や天井高さの余裕は築浅ならではだと思うのですが、こちらのマンションを選ばれた理由は何だったのでしょうか。
奥様:昔からインテリアが大好きで、子供が生まれる前から、雑誌やWEBサイトで情報収集をしながら「いつかマンションをフルリノベーションしたいね」と、夫婦で理想の家を思い描いていました。ここは、以前住んでいたマンションからも近くて、生活圏が変わらずに済むのと、子育てのしやすさが決め手でした。近くに公園やスーパーがあったり、比較的新しい街なので歩道が広くてベビーカーを押して歩きやすかったりと、このエリアの住みやすさは実感していましたので。マンションの居住者が私たちと同じ世代が多いのもよかったですし、自走式の駐車場で車の出し入れに時間がかからないことや、水害マップを見ると少し高台に位置しているので安心できたことなど、細かな部分まで私たちのニーズにぴったりで、内見をした翌日に購入を決めました。
ー ご家族にとって好条件が揃っていたんですね!リノベーションをするにあたってテーマはありましたか。
ご主人:ワンフロアで、倉庫っぽい雰囲気にしたかったのですが、やりすぎないようには気をつけました。たとえば、壁は全面をコンクリートむき出しにはせず、上部だけに残して他は白に塗りました。どんな白で塗るかもサンプルを並べて比較したり、打ち合わせの段階で細かく話し合いました。そうやってインダストリアルな雰囲気の中に柔らかさもプラスしながら、生活空間としての雰囲気を大切にしました。
▷質感のある天板や脚のダイニングテーブルは古材を使ったデザインが魅力のd-Bodhi社のtube diningTable
ー EcoDecoを知ったきっかけは何でしょうか。
奥様:雑誌やWEBサイトでリノベーションについて調べていた時に、EcoDecoの事例紹介の雑誌記事を見たのをきっかけに、ホームページを拝見しました。そこで設計士の岡野さんのコラムを読んで、「私の知りたかったことが全部書いてある!」と感激したんです。雑誌で見る美しくてかっこいい完成写真からはわからない部分というか、たとえば、「水回りってどこにでも動かせるのかな?」という疑問に対して、「動かす場合は排水の勾配が必要です」といった、具体的で細かい話がたくさん書いてありました。おもしろくて全部さかのぼって読んじゃいました。主人にも「読んでみて!」ってすぐに伝えましたね(笑)。その後、セミナーに参加して岡野さんから直接お話を伺うと、すごく楽しそうに家のことを説明してくださったのを覚えています。その流れで夫婦で個別相談会にも参加しました。
ご主人:リノベーション相談会に参加するまでは、お金のことなど漠然とした不安もありましたが、コーディネーターの方が、その場で電卓を叩きながら、私たちに合ったローンや予算のことをわかりやすく教えてくださったので、一気に不安が解消されましたね。
奥様:相談会の帰りに、電車でホームページを見ていたら、気になった物件があったので、「内見したいです」とすぐに電話をして、翌週に訪れたのがこの部屋でした。マンション全体の雰囲気や管理体制もしっかりしていましたし、光の入り方やバルコニーの広さも気に入って即決でした。
ー セミナーにご参加いただいてからはトントン拍子だったんですね。
奥様:そうですね。振り返って考えてみると、EcoDecoさんにお願いした一番の理由は、人柄だったかもしれません。スタッフの皆さんがいつも楽しそうに家のことを考えていて、コーディネーターさんでも設計士さんでも、職種や担当の垣根を越えて話ができて、私たちの意図を理解してくださったので、迷うことなく計画を進められました。
ー どのようにして理想の家のイメージをスタッフと共有されたのでしょうか。
奥様:初回の打ち合わせの際に、雑誌の切り抜きや画像をたくさん持参して、「こういう風にしたいんです」「こういうのはあまり好きじゃないです」とイメージを見てもらいながらお伝えしました。全部で7〜8回打ち合わせをしたのですが、そうした私たちのイメージをさらにブラッシュアップした提案をしていただいたので、毎回「こんなこともできるんだ!」と驚かされました。
ー 毎回クリエイティブな打ち合わせだったのですね。
ー 最後になりますが、今後はどんな風に家づくりをしていきたいですか。
ご主人:まだあまり手を加えられていないので、もっと充実させたいですね。まずは緑を置きたいなと思っています。
奥様:今は新しい家具を買ったりせずに広々と使っていたいなと思っています。子供の成長に応じて生活スタイルも変わっていくと思うので、そこに臨機応変に対応できる余白は大切にしながら、ゆっくりと様子を見ながら日々を楽しみたいですね。
長年の夢や理想が詰まった家。それを叶えた秘訣は、間取り図や一覧表で「見える化」し、周りにも同じイメージを共有できたことと、奥様の「インテリアが好き」という気持ちが「一緒に夢を叶えたい!」と私たちにも思わせてくれたからだと思います。大切にしたい軸はしっかりとありつつも、頑なさはなく、いかようにも変化できる懐の深さを感じるのは、ご夫婦の朗らかな人柄にも通じるようでした。郊外のゆったりとした空気の流れる中で、5年後、10年後にどんなふうに暮らしていらっしゃるのか、ご家族の成長はもちろん、お部屋の成長も楽しみなお宅でした。本日はありがとうございました。
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